自分を大切にし、 人を尊重できるように―高校2年生

2025/01/21(火)
 実践は第一志望校で、見学に来たときも、在校生の方がキラキラして見えました。入学できたときは、希望と期待に満ちあふれ、「めいっぱい楽しんでやるぞ」という気持ちでしたね。ただ、今思うと中学の頃はいつも同じメンバーで行動していて、自分の殻に閉じこもっていたところがありました。それが少しずつ変わっていったのは、未来デザインの授業で、5教科だけじゃない学びや経験をたくさんさせてもらったからだと思います。社会にはいろんな問題があり、自分はそれに対して考えるのが好きで、さらに人と話し合うのが好きだと気づかされたのも未来デザインの授業でした。自分の思っていることを話し、他の人の違う意見を聞くのが新鮮で楽しかったんです。
 さらに転機となったのは、選択制の修学旅行です。私はシンガポールを選んだのですが、現地の大学生など人と関わる機会が多く、「海外にはこんなに多様な人がいて、広い視野があるんだ」と衝撃を受けました。みんなが自分の個性を大切にしてて、自分自身のことを好きでいるところが恰好良くて。私ももっと意識して、自分の気持ちを大切に、自分を表に出していこうと決めました。自分が興味を持ったことには、すべて挑戦してやろうという気持ちになったんです。
 それで始めたのが、ユネスコ委員会の活動です。未来デザインで学んだ環境問題が気になっていたので、「何か自分ができることがあれば」と思ったのがきっかけです。どうせなら責任を持って取り組めるように、委員長を務めることにしました。委員会ではユネスコの『世界環境デー』に合わせて、プラスチック問題の啓発活動を行いました。多くの生徒に知ってもらうために、ニュースレターを発行したり、プラスチック問題に取り組まれている外部の方にもお越しいただき、実践環境会議を開催したりしました。全校で環境への意識をアップさせるということが、ユネスコ委員会として頑張ったところですね。また、『国際ガールズデー』関連のイベントとして、実践女子大学の教授をお招きして『実践ジェンダーシンポジウム』も開催しました。最終的には「知識ゼロの同級生にジェンダー問題をわかりやすく伝える」というテーマで、朝礼で全校生徒へのプレゼンテーションを行いました。
 取り組みの内容はすべて生徒で決めて行います。いろんな意見を持っているメンバーと、先輩後輩関係なく意見を言い合えたのが、大変というより、とても楽しかったですね。委員会で自分を表現する機会がたくさんあったことで自信がつき、自分を少し好きになることができました。自分を大切にできているからこそ、他人にやさしくなれると思うのです。以前はそもそも自分がどう思っていて、どうしていきたいのかを意識することすらなかったので、学校生活の中で自分について考える機会を多く与えられたことで、自分が変わってきたと感じています。これからは将来のことも考えていかないといけませんが、その中でも自分自身を忘れずに、他の人を尊重できる人でありたいと思います。
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