進歩を続けるサレジアン国際学園で 新たな自分にチャレンジしよう!

2024/07/08(月)
共学の中高一貫校として3年目を迎え、1期生から3期生まで、中学3学年がそろったサレジアン国際学園。
「21世紀に活躍できる世界市民の育成」を教育理念に、「考え続ける力」「コミュニケーション力」「数学・科学リテラシー」「言語活用力」、そしてその土台となる「心の教育」の5つを重視した指導を展開しています。
「これまでの教育の成果をふまえて、さらに新しいことに挑戦していきたいと考えています」とおっしゃる募集広報部部長の尾﨑正靖先生に今年度の抱負をうかがってきました。
ハイブリッド型のクラス編成で、多様な仲間と高め合う環境が進化する 
 サレジアン国際学園中学校は、探究活動を通じて論理的思考力や創造性を養う「本科クラス」と、徹底した英語環境の中で学ぶ「インターナショナルクラス」の2コース制で指導を行っています。
 「本科クラス」の最大の特色は、中2から高2までの生徒が、学年縦割りで構成されたゼミナールに所属して学ぶ探究型のオリジナルプログラムです。さまざまな教科で構成される本科の教員チームが、幅広い視点で各ゼミを用意。生徒はその中から自分の興味ある分野を選択し、ゼミの仲間と切磋琢磨して探究を深めたのち、一人ひとりテーマを設定して個人研究に取り組みます。
 「インターナショナルクラス」は英検2級以上のAG(アドバンスドグループ)とそれ以外のSG(スタンダードグループ)に分かれて習熟度別に授業を受けます。ホームルームは混在で、外国人教師と日本人教師のチームが担任・副担任を務め、基本的に英語による学級経営を行います。AGでは英語、数学、理科、社会の授業をオールイングリッシュで展開。それぞれの科目を担当するネイティブの先生方はみな専門性を持ち、授業の内容もハイレベルです。さらにAGでは、現在中3の1期生が高校に進学する来年度から、同校の卒業資格のほかに、西オーストラリア州の高等学校卒業資格も得られるDDP(Dual Diploma Program)を導入することになっており、国内の国際系の大学はもちろん、海外の大学進学を希望する生徒にとっても大きな利点になると考えられます。SGの生徒たちは、こうしたAGの仲間の刺激を受けることで、飛躍的に英語力を伸ばしていきます。
 そして今年度から新たに導入されたのが中学1年生のハイブリッドクラスです。もともと「本科クラス」と「インターナショナルクラス」のホームルーム教室は隣接し、クラブ活動や委員会活動、学校行事も一緒で、クラス関係なく、交流してきましたが、今回、中1のすべてのクラスを本科、AG、SGの生徒が均等に所属するハイブリッドクラスに設定することで、よりいっそう深く交流できるようになりました。
 「AGの生徒は圧倒的な英語力を持ち、SGの生徒は英語を学ぶモチベーションが非常に高いのが特徴です。一方、本科には数学や理科の力が高かったり、自分の興味あることに対する強い研究心があったりと、何かに秀でた才能を持つ生徒が集まっています。入学後、まずはこうした異なる特性を持つ生徒を同じクラスに集めることで、多様性を理解し合い、相乗効果でより学びを深めるとともに、自分の強みは何か見極めるきっかけにしたいと考えました。さらにクラスの中で本科、AG、SGの生徒を組み合わせた3~4人のバディーグループを編成し、教室の座席やクラスでの活動など、すべてこのグループ単位で行うようにしています。こうして主体的に考え、協働し、貢献できる力のベースをつくり、そのうえで、中2から本科、AG、SGに分かれて、専門的な学びに取り組むように指導していきます」。
 仲間と高め合う環境がさらに進化し、新たな自分にチャレンジする機会がどんどん多くなっています。
PBLの学びを一貫して行うために学習評価を改変
 サレジアン国際学園では、全教科にPBL(Project Based Learning)とよばれる問題解決型の学習法を導入しています。PBL型授業では、教員の投げかけた正解のないトリガークエスチョンに対して、まずは一人ひとりで考え、分析し、最適と思われる答えを構築した後、グループディスカッションで議論を尽くし、最も合理的で説得力のある結論を採択します。そしてグループ内で最終的なプレゼンテーションの準備を行い、代表者がクラス全体に向けて発表します。さらに授業後には検証やレポートの提出を実施し、知識の獲得量だけでなく、授業にどのように貢献し、何を発見し、どれだけ思考を深めたかを評価します。
 今年度、PBLの学びを一貫して行うために、中間テストが廃止されました。評価においては、授業で述べる意見、仲間との議論、レポート、フィードバックなど、日常的なPBLの学習状況を重視し、3学期の期末テストは1年間の学習すべてを試験範囲としてレポートや小論文で評価します。
 「知識の習得より、いかに主体的に考えられるか、また、いかに論理的な根拠をもち、どのように活用できるかを問いたいと考えています。本校の学びは試験のためにあるのではなく、世界市民として歩むために必要な力を培うものであることを理解してほしいですね」。
教育理念を具現化する新校舎でさらに充実した学校生活がスタート
2027年4月には、学園敷地内の別の場所に完成する中高新校舎にすべての機能を移転し、さらに充実した学校生活がスタートします。新校舎のコンセプトは同校の教育理念の具現化です。「数学・科学リテラシー」に合わせて、理科室は物理・化学・生物の各分野の授業で使う実験室以外に専門機材をそろえたラボを設置し、情報の授業で使うパソコン室のほか、ラボに対応できるデータサイエンス室も用意。普通教室も壁3面にプロジェクターを設置するなど、通常の授業でも協働的な学びを進める環境が整います。広さは現在の校舎の1.4倍になり、地上5階、地下1階で食堂も併設。また、生徒が日常的に集まって議論したり、発表したりすることができるように、ラウンジスペースも十分に確保します。

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