他でもなく獨協へ
近年、支持が高まる(=志願者大幅増)獨協。何故でしょう?本誌は強調しておきたい。獨協は、その歴史、組織、教育理念(等)の礎の観点で、類似校が見当たらない、際立つ私立学校だからです。
1883年創立。当時の校名は――
独逸学協会学校
ドイツと関わりが深い唯一の私立学校
ドイツには、より良い生き方を描くために、良質な教育コンテンツに富んでいる。
明治期、ドイツ文化の粋に倣い、日本の文教の興隆をはかるために設立された「獨逸学協会」が母体。今なお、ドイツとの繋がりを重視し、交流から多くを学ぼうという考えが生きています。有志はドイツ研修に旅立ちます。例年、ドイツの学生が、獨協キャンパスに集います。ドイツは、「民族共生」「戦争と平和」「人権」「環境」(等)今日的な課題について提案・実践しています。古来、学術・芸術にも秀でています。学校の「グローバル」が、英語圏に偏るとき、獨協生は、他校では得がたい「哲学」を間近に育ちます
医学部を持つ大学の直系男子校
中学校は東京神奈川で4校のみ。医学部志望生の初志を温めます。
医大受験のための訓練校ではない。12歳から「獨協医療人」を育てている。
信頼される医師として。未来を拓く研究者として。人々を助けるためには、知識技能だけでは不足です。中高期から獨協医科大学の精神を注そそぎ込みます。豊かな人間性、切り拓く知性、そして、柔らかな感性を培います。
獨協が際立つ最大の理由
学問を通じての人間形成
今の学校は学問(教科学習)の成果だけを追い求めていないだろうか?
学園全域で、獨協の思想を確かめています。知育・徳育・体育の「三育」が幹。ドイツ、哲学、医療…。その強みを発揮しています。数学、外国語、理科…。学びつづける理由は? 目的は大学合格ではない。教養を蓄え、理性を澄まし、品格を磨くためです。名立たる正統名門校の信念こそが、「他でもなく獨協」と、賢明な共感を集める所以です。
哲学者が導いた私学は数少ない
創立期、初代校長は西あまね周博士。日本近代哲学の父と称たたえられる啓けいもう蒙思想家・西洋哲学者。戦後昭和期、学園を興隆した天野貞ていゆう祐博士はカントの「純粋理性批判」の翻訳者(初の完訳)。学問としての「哲学」が宿る私学は、知的でアカデミックな香気が覆います。