この6年間を一言で言うと、「紆余曲折」。いろんなことがありました。中学の頃は周りの目が気になって、自分の思っていることをはっきり言えずに、いつもモヤモヤしているタイプでした。中2のときに始めた図書委員の活動でも、高校生の先輩についていくだけだったんです。でも、図書委員の委員長や同学年の部活のリーダーが、自分の意見をきちんと言える自立した人たちで、「自分もあんなふうになりたい」と思うようになりました。
そこで、高校では心機一転、部活と委員会を頑張ろうと思いました。部活では軽音楽部に所属して、3人でアコースティックバンドとして活動を始めました。自分たちであれこれ意見を言い合って、曲が完成したときには、すごく達成感がありましたね。軽音楽部では全国大会で入賞したこともありましたし、大学の学園祭のステージに立ったことも良い思い出です。図書委員では、高1のときに学年責任者になり高2では委員長を務めました。委員長は責任のある仕事で、つらいときもありましたが、それ以上にうれしかったこともありました。いつも助けてくれた周りのメンバーには、とても感謝しています。
JJブロッサムという生徒による学校広報の活動も高1から始めました。このほか、文芸部とコラボレーションした高校生直木賞、大学の図書サークルとの交流会、他校とのオンラインビブリオバトル、大相撲でのボランティア、大学の科目履修など、積極的にいろんなことに挑戦しました。我ながら、中学の頃の自分からは考えられない成長ですよね。いろんなことを経験してみたくなり、自分から行動し、何事にも全力投球するようになりました。中高6年間を通して、失敗したことも、悲しい思いをしたことも、自分が嫌になったこともありましたが、中学のときに嫌いだった自分からは、変わることができたと思います。
実は中1の頃から管理栄養士になりたいと思っていて、その夢を書いた作文が、実践女子学園の創設者である下田歌子先生の生誕150年に設けられた公募で『下田歌子賞』に選ばれたこともありました。中高6年間で様々な経験をして、いろいろな方面に興味をもったりしたけれど、結局、管理栄養士になりたいという自分に驚いています。
6年間でのいろいろな経験は、すべて自分の中に蓄積されています。嫌なことも、楽しいこともたくさんありましたが、振り返るとすごく充実した6年間でした。中学のときに自分についてネガティブに考えていたことも、今振り返って考えると自分の成長のために必要な時間だったのではないかと思います。実践での学校生活を通して、心と考え方が大きく成長しました。
将来は、実践で学んだことを生かして、下田歌子先生のように芯の強い女性になりたいと思っています。