大学と連携してSDGs・金融リテラシー教育を展開するなど、オリジナルの実学教育に取り組み、幅広い視野をもって社会の発展に貢献できる人材の育成を目指す千葉商科大学付属高校。2023年には新校舎も完成し、生徒はいきいきと学校生活を満喫しています。
アクティブラーニングを実践する開放的で可変的な教室と先進のICT環境
2026年に創立75周年を迎え、教育を取り巻く環境は大きく変化しました。教室には教壇があり、生徒は一斉に同じ向きで座っているというのが明治以来の日本の学校の姿でした。しかし、この新校舎では、自ら主体的に考え、教師と生徒、生徒同士の対話を重視した深い学び、つまりアクティブラーニングが実践できるような教室になっており、開放的で、グループワークにも対応する可変的な設計にもなっています。
全館Wi-Fi環境が整い、1人一台のiPadは言うまでもなく、コロナ禍でもオンライン授業に即座に対応し”学び”を止めませんでした。新校舎では従来の黒板に代わりホワイトボードを設置し、授業は画像や動画なども投影し、生徒の解答をiPadから共有するなど、最新の手法が採り入れられ生徒の理解度を飛躍的に上げています。
さらに、多目的メディア室、コンピュータ室を駆使して、課題解決型の演習など21世紀型の学習も行われます。理科や芸術系科目にも実験や制作に専念できる高機能の専用教室もできました。
2学科3クラス編成で、それぞれの目標に合わせた教育を展開
●普通科(特進選抜)
国公立大学や難関私立大学に一般選抜で現役合格をめざすクラスです。1年次は基本的な学習習慣を身につけ、2年次・3年次は千葉商科大学進学を含めた文理に応じた授業選択、土曜特別講座を活用した国公立対策・入試対策指導を受けることが可能です。また、一定の条件を満たすことで、千葉商科大学に100%合格が保証される制度があり、安心して他大学入試に挑戦できます。
●普通科(総合進学)
千葉商科大学を中心とした多様な進路を実現するための学力を育てるクラスです。高大連携教育を含め、“科目×社会で役立つ力”を実践的に身につける「実学」を総合的に学ぶカリキュラムを設定し、自ら学ぶ姿勢を培っていきます。勉強と部活動・行事などを両立しながら、2年次以降は、資格取得のプログラムや英検対策など、多数設けられた選択科目により、生徒一人ひとりが自分の必要に応じた指導を受けることができます。
●商業科
千葉商科大学進学を見据えた実学重視のカリキュラムを設定し、普通科目のほか、簿記や情報処理をはじめとする商業科目を幅広く学ぶとともに、将来につながる資格取得に取り組みます。2年次より「会計型」「IT型」「ビジネス型」の3つのコースに分かれて学習を進めます。また、授業で学んだ知識を実践的に体験するプログラム「価値創造プロジェクト」では、地元企業とコラボレーションして、商品開発を実施。地域のニーズを調査して特産物を使った新商品を考案し、それらをフードグランプリに出品したり、「道の駅いちかわ」で販売したりするやりがいのある活動です。会議録の作成やアポイントの電話対応などリアルなビジネスを体験し、地域社会に貢献する気持ちも育んでいきます。
HSCUC Vision 75
HSCUC(High School of Chiba University of Commerce)Vision 75は社会の多様化するニーズに応えて、持続的発展を進めるための将来像を描いています。実学重視、グローバル化の推進、大学等高等教育機関への進学拡大など、以下のような積極的な教育改革が計画されています。
●実学重視・・・複雑に変化する社会を中核で支え、発展させる力のある人材を養成するために、しっかりした基礎教育、幅広い教養、実際の社会で役立つ実学を身に付けた人材をさまざまな分野に送り出す。
●国際化の促進・・・「世界の中の日本」として、グローバル化に対応する教育と若人の養成が中等教育に強く求められている。千葉商科大のグローバル化と軌を一つにして、より積極的に国際化を進める。
●大学等高等教育機関への進学率拡大・・・千葉商科大学の付属高等学校であるとともに地域をリードする中等教育機関を目指す。付属高等学校としての機能をより鮮明に打ち出すとともに、多様な進路選択のニーズにも対応し、千葉商科大学への進学拡大と様々な高等教育機関への進学率向上を図る。
高大一貫教育で学ぶ「金融リテラシー×SDGs」
金融教育の歴史と実績があり、SDGsにも力を入れている千葉商科大学。その強みを生かした高大一貫教育では、これからの社会について考えながら、一人ひとりが自分のライフプランをデザインし、適切なお金との関わり方を身につけます。また、よりよい社会づくりに貢献する、持続可能な消費や投資についても学びます。2022年度には日本FP協会と包括協定を締結。力強いサポートを得て、広く深く金融リテラシーを学べる環境が整いました。
具体的には「総合探究」の時間に、高1はSDGsについて学び、高2はSDGsに関わるプロジェクトを考案するなどの活動を通して“社会軸”を確立し、そのうえで、高3で金融リテラシーをテーマに、自分のライフプラン、マネープランを考えて“自分軸”を確立していきます。
金融リテラシーの授業では、家計の収支管理の基本や、自立した生活のための資金計画について学び、ライフプランとそれに基づくファイナンシャルプランを考えます。そして折々のライフイベント時に事故、病気、失業、災害など、リスクに見舞われたときの備えや、経済、社会保障、保険、金融商品の種類、不動産などについても学習していきます。さらに自分がデザインしたライフプランについて、住宅取得プラン作成などのケーススタディを行ったり、家計や税金の計算アプリを活用するなど、実践的な学びにも取り組み、個人にお金のアドバイスができる「ファイナンシャルプランナー(FP)」に求められる高度な金融知識まで身につけて、ライフプランの実現可能性を高めていきます。
金融教育に力のある高井校長が昨年、顧問を務められ、内容はさらにレベルアップ。ゲームを取り入れて生徒の興味を引き出すなど、主体的に学べる工夫をしながら、「行動経済学」にも取り組むなど、ハイレベルな授業を展開しています。また新たな部活動として、簿記やコンピューター、金融について、実践しながら幅広く学ぶ「ビジネスラボ」も発足。生徒の関心は高く、すでに約50人の部員が在籍して、楽しみながら金融への知識を深めています。